山の辺の道には万葉歌碑が散在しています。
古道を歩く楽しみと、万葉集のロマンに浸る喜び・・・巻向の穴師から桧原神社へ続く途上で見つけた歌碑をご案内致します。
ぬばたまの 夜さり来れば 巻向の 川音高しも あらしかも疾(と)き
作者は柿本人麿、筆者は武者小路実篤。
この万葉歌碑は、相撲神社と桧原神社の中間点辺りにあります。
天理方面には景行天皇陵、桜井方面へ行けば桧原神社が鎮座しています。
冒頭の万葉歌碑は、巻向川の川音が大きくなってきた様子を詠んでいます。
夜になってきたら、近くの巻向川の川音がとりわけ高くなってきた。山嵐が激しくなっているのだろうか・・・。そんな意味の歌です。
三輪山の麓には初瀬川と巻向川が流れています。
初瀬川と巻向川の間のエリアは瑞垣郷といって、古来、神聖な場所として守られてきた歴史があります。
巻向の 山邊(やまべ)とよみて 行く水の みなあわの如し 世の人われは
作者は柿本人麿です。
巻向の山辺をどうどうと音を立てて流れゆく川の水泡のようなものだ。この世の人であるわれらは・・・
今でも確かにこの辺りを歩いていると、巻向川の川のせせらぎが聞こえて参ります・・・。民家の表札に目をやると、澤さんとう苗字が多かったのを思い出します。
神山(みわやま)の 山邊真蘇木綿(やまべまそゆふ) みじか木綿(ゆふ) かくのみ故に 長くと思ひき
作者は高市皇子、筆者は入江泰吉。
三輪山の山辺りにある真麻の木綿は短いものだ。
そのように十市皇女の命も短いものであったのに、何としたことか、私はいつまでも長く続く命だとばかり思っていた・・・。
大和の青垣の案内板。
巻向から桧原神社へ続く道にありました。
大和は国のまほろば たたなづく青垣 山ごもれる大和し 美し(うるわし)
筆者はご存知、川端康成ですよね。
桧原神社の麓にある井寺池のほとりに、有名な川端康成の万葉歌碑はあります。
大和青垣の案内板から見た風景。
幾重にも重なり合った、青い垣根のような山々に囲まれた大和・・・実に美しい風光明媚な場所ですね。
桧原神社へ続く道・・・
山の辺の道の万葉歌碑を訪ねる旅。
万葉集ファンにはたまらない魅力ですね。
ハイキングを楽しみながら、万葉人と思いと空間を共にする・・・そんなご旅行をおすすめ致します。
◇柿本人麻呂の万葉歌碑 葬送の歌をご案内!
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