長谷寺にお参り。
花のみてらとして有名な、奈良県桜井市にある長谷寺へご参拝。
西国三十三ヵ所観音霊場第八番札所にもなっている真言宗豊山派の総本山です。

泊瀬山(はつせやま)の中腹に位置する長谷寺。
神の鎮座する三輪山の裏手にある泊瀬山は、死者の魂がとどまる場所として隠り国(こもりく)と呼ばれていました。

初瀬川沿いに伸びる参道を歩いていると、大神神社(三輪明神)の杉玉を見つけました。
日本全国の酒屋さんの軒先にぶら下がっている杉玉。
酒の神様として仰がれる大神神社から授与された、霊験あらたかな杉玉です。

長谷寺の仁王門。
楼上には十六羅漢、両脇に仁王像が安置されています。

平安時代には観音信仰が流行し、貴族の間で長谷寺詣でが人気となりました。
室町時代になると、伊勢信仰が盛んになるにつれ、大和から伊勢への通り道に当たる長谷寺へ参拝する人が増えました。

長谷寺の本堂が一番上に垣間見えます。
大悲閣の別名を持ち、崖上の舞台から見下ろす風景は長谷寺観光の名物となっています。
お伊勢さんへの通り道にあった長谷寺ですが、今も残る伊勢街道は散策コースとして観光客に人気があります。
桜井市内には伊勢街道の他にも、山の辺の道、忍坂街道、大和長寿道、磐余の道、多武峰街道などのハイキングコースが整備されていて、多くのハイカーたちで賑わいを見せています。
隠り国と呼ばれていた泊瀬山。
長谷寺の近くに吉隠(よなばり)という地名が残されています。
「隠」という漢字が使われていますよね。
「隠」の読み方ですが、”ナバリ、ナビ”と読みます。辞書によれば、隠れること、なばること・・・隠れるという意味をもった古代語を意味します。
長谷寺からさらに東へ行くと、三重県名張市がありますが、名張という地名も”隠(なば)る”に由来するのだそうです。
神様の鎮座する三輪山のことを神奈備と称しますが、ふり仮名は「かむなび」と振ります。”かむ”は神のことですから、神様がお隠れになる所・・・という意味になりますね。
隠り国(こもりく)というキーワードから色々連想してしまいましたが、いずれにせよ、歴史と文化に彩られた幽玄の世界が広がる場所に違いはなさそうです。
当館大正楼から長谷寺まで、お車でおよそ15分でアクセスすることができます。
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