長谷寺の特別拝観で塗香の香りをまとった手。
塗香(ずこう)とは仏像や修行者の身体に香を塗って、穢れを除くことを意味します。また、そのために用いられる粉末状のお香のことを塗香と言うのですが、特別拝観の本堂受付で係の方に塗香を手に掛けて頂きました。
長谷寺境内のお土産物売場で販売されていた塗香。
手にこすり付けると、フワッと立ち上る独特な香りに癒されます。
ぼたん祭り開催中の長谷寺では、境内の至る所に綺麗なぼたんが咲き乱れています。
花のみてら長谷寺が一年で最も賑わう時期なのかもしれません。
長谷寺のぼたんと登廊。
ぼたんの別名を二十日草といいます。
20日間咲くということに由来します。
今の暦でいえば、4月20日から5月10日頃までということになるでしょうか。二十日草とはよく言ったものですね。
長谷寺の歴史を物語る本長谷寺に、特別拝観で結んでもらった結縁の五色線をかざします。
こうやって境内を歩いている間も、ふとした拍子に塗香の香りがふわっと立ち込めます。十一面観音のご利益に授かれたような、そんな実感が湧いてきます。
香りとは不思議なものですね。
どこを見渡しても牡丹、ボタン、ぼたん・・・。
正に圧巻です。
150種、7,000株のぼたんが咲き誇ります。
ぼたんの花言葉は「富貴」。
大きな花びらが幾重にも重なって、ふくよかで気品漂う花です。
長谷寺本坊から国宝の本堂を望みます。
ぼたんと本堂のコントラストが映えます。
インドに起源を持つとされる塗香。
蒸し暑いインドでは、普段から体臭も気になるところだったのでしょう。香りを身に纏うことにより、心身ともに生まれ変わったような気持ちになったのではないでしょうか。
お釈迦様の歴史もインドに発します。
仏教の故郷で親しまれた塗香が、長谷寺御本尊との結縁に際しても、身を清める道具として使われています。
長谷寺のぼたんは、唐のお妃様が献木したことに端を発します。
心は綺麗だけれど、顔がイマイチだった馬頭夫人・・・。大和の長谷観音の霊験あらたかなる噂を聞き付け、中国の唐から東の大和の方角に向かい、ひたすら願い続けたと伝えられます。
その甲斐あって、美人になった馬頭夫人。
お礼に牡丹を長谷寺に献木したと伝えられます。
二十日草という名前からも、ぼたんの見頃がゴールデンウィーク頃だとうかがえます。
ほぼ毎年、大型連休の時期を外すことなく開花する長谷寺の牡丹。
一定のリズムで、ほぼ狂いなく咲き続ける牡丹の花に感謝の念が湧き起こります。
仁王門を背景にぼたんを撮影。
歴史的建造物とぼたんが美しい均衡を奏でます。
黄色いぼたんが一番最後に咲くそうです。
ピンク系のボタンが一番早く咲き、黄色いぼたんが最後に咲く。種類が多いだけに、ぼたん祭りの期間を通して様々な表情を楽しむことができます。
当館から長谷寺までは、お車で中和幹線を経由して15分のアクセスです。
◇長谷寺の寒牡丹 冬に咲くぼたんをご案内!
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