奈良歴史ウォーク大正楼

氷室神社の枝垂れ桜。

氷室神社は奈良市内有数の桜の名所ではないでしょうか。

東大寺の手前にある氷室神社境内では、こぼれんばかりの枝垂れ桜が春を彩ります。

東大寺大仏殿に安置される広目天立像。

氷室神社と東大寺は立地的にも非常に近く、お花見の際には東大寺まで足を伸ばされる方も多いのではないでしょうか。

東日本大震災の余韻が続く日本の中にあって、昔から変わらずに信仰の対象であり続けている社（やしろ）・・・幾多の天変地異も見届けてきたであろう神社の歳月の重みを感じます。

たわわに実った稲穂を思わせるのでしょうか。

実るほど頭を垂れる稲穂かな。

氷室神社の近くに鎮座する春日大社の神紋は下り藤です。垂れ下がった藤の花は実に艶やかで美しいものです。氷室神社の枝垂れ桜を見ていると、奈良の様々な風景が重なって参ります。

東大寺の大仏。

空けない夜はないと申します。

時の流れとは怖ろしいもので、私たち人間のことはさて置き、規則正しく今年も季節は巡ってきます。それを希望と捉えるのか無情と捉えるのか・・・

聖武天皇の祈りが、時を超えて伝わってくるような気が致します。