長谷寺の創建にまつわるお話です。
寺伝によれば、686年の朱鳥元年、
河原寺の僧・道明が銅板法華説相図(どうばんほっけせっそうず)を現在の五重塔近くに安置しました。
それが本長谷寺です。
本長谷寺。
今の長谷寺のハシリが存在していたんですね。
本長谷寺の銅板法華説相図は、千仏多宝仏塔とも呼ばれます。
長谷寺の宝物館である宗宝蔵でも、そのレプリカを鑑賞することができます。下の方に仁王さんが描かれていたりして、なかなか見応えのある国宝です。
天武天皇の勅願により、道明上人が西の丘に精舎を造営したことから、この場所を本長谷寺と呼んでいます。銅板法華説相図は、天武天皇の病気平癒のために鋳造されたものと伝えられ、本長谷寺の本尊として祀られました。
本長谷寺の案内板もありました。
本長谷寺は長谷寺本堂の西側にあり、五重塔のお膝元に位置しています。
五重塔がこんなに近くにあります。
時は流れて727年、聖武天皇の命を受けた僧・徳道(とくどう)が、現在の本堂の場所に伽藍を造営し、十一面観音菩薩立像を祀りました。
これが、後長谷寺(のちはせでら)ということになります。
道明上人御廟塔。
仁王門を抜けると、すぐ右手に建っています。
長谷寺の創建には、道明上人と徳道上人の二人が時を隔てて関わっています。その最初の方に当たる本長谷寺の創建に関与したのが道明上人です。
本長谷寺から見える紅葉の写真。
本長谷寺から弘法大師御影堂の方を向いて撮影してみました。本長谷寺と後長谷寺が一緒になり、後の長谷寺が成立していったと考えられています。
長谷寺の初夏を彩る牡丹。
牡丹ばかりに目が行きがちですが、花のみてらと称されるだけあって境内には実に様々な花が咲いています。
牡丹と同じく5月には、ヤマブキ、ツツジ、芍薬、日本シャクナゲ、西洋シャクナゲ、花蘇芳(ハナズオウ)、鉄線(てっせん、クレマチス)、藤、ハナミズキ、オオデマリなどが咲き誇ります。
さらに6月になると、沙羅双樹、紫陽花、花ショウブ、ヤマボウシ、桔梗、唐種招霊(からたねおがたま)、ノウゼンカズラ、大山蓮華、タイサンボク、ヒメウツギ、白丁花(ハクチョウゲ)等々が開花します。
奈良県の絶景スポットのひとつ、長谷寺の舞台。
徳道上人は観音信仰に篤く、西国三十三ヵ所観音霊場を開かれたお方でもあります。
長谷寺が数多くの観音霊場の中でも、根本道場と呼ばれる所以ですね。
冬の境内では千両も見られます。
道明上人に加え、長谷寺の創建に関わった徳道上人の名前もしっかりと覚えておきたいところですね。
開山堂。
毎月2日に徳道上人回向の法要が行われるお堂です。開山堂は本堂と五重塔の間の階段を下りた所に佇んでいます。
開山堂の案内板。
休憩所の近くにありますので、是非お参り下さい。
初瀬詣でに行くなら、長谷寺創建の中心人物である徳道上人をくれぐれもお忘れなく。
<長谷寺関連情報>
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TEL:0744-42-6003 (22時まで宿泊予約直通)
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