「伊勢物語」のモデルと云われる平安きっての美男子・在原業平が建立したお寺として知られます。
南門をくぐって真正面にある本堂。
国の重要文化財に指定されており、聖観音菩薩立像をはじめとする仏像群が安置され、内陣と外陣に分かれた構造をしています。
その内と外を分ける格子戸は実に繊細に組まれ、”業平格子”と呼ばれています。
不退寺といえば、4月上旬に見頃を迎えるれんぎょうの花が有名です。
参拝したのが4月中頃だったため、残念ながられんぎょうのピークは過ぎていました。かろうじて咲いている4弁花のれんぎょう・・・。
こんな形の葉っぱをしているんですね。
南都花の古寺と言われる不退寺には、れんぎょうの他にも、椿、かきつばた、萩、菊、もみじ、美男葛(びなんかずら)などが咲き乱れます。
不退寺の南門。
不退寺の玄関口で、南門の前には無料駐車場があります。
不退寺南門の蟇股(かえるまた)。
柱の上に施された装飾に、思わずシャッターを切ってしまいました。南門も本堂と同じく、国の重文に指定されている建造物です。
南門を入って左側~庫裏の庭にある石棺。
ウワナベ古墳の南側にある平塚古墳(現在24号線バイパス)から発掘された石棺とのこと・・・
石材は春日砥(砂岩の一種)で、心無い草刈りの人たちが鎌を研いだ痕が残されているそうです。どの辺りでしょうか?
ひょっとして、これが鎌で研いだ痕でしょうか?
5世紀頃の遺物とされていますが、実に生々しい傷痕が今の世に蘇ります。奈良の歴史散策の醍醐味を味わったような気になりますね。
不退寺本堂の仏像群ですね。
不退寺の本尊は業平観音と言われる聖観音菩薩立像。在原業平作の重文です。
五大明王像も見応え抜群です。
こちらが本堂の入口。
鄙びた感じの歴史を感じさせる本堂です。
庫裏にはお守りやお香が置かれていました。
在原業平の肖像画。
右側の肖像画は、その父である阿保親王ですね。
不退寺最古の建造物である多宝塔。
鎌倉時代に造られた当初は二重だったそうですが、上部が壊れたため、現在は初層のみとなっています。内部の壁板には真言密教の祖師8人が描かれています。
5/28の業平忌にのみ開扉されます。
多宝塔の前には池が配されており、”なりひらはし”が渡されていました。
池畔にはれんぎょうの花も見えます。
在原業平の歌碑。
平城天皇の孫であり、阿保親王の五男に当たるハンサムボーイ業平。才能も実に豊かで、六歌仙の一人に名を連ねます。
衆生済度のために「法輪を転じて退かず」と発願し、不退転法輪寺と号された歴史を持ちます。寺号は略して不退寺(または業平寺)と呼ばれ、南都十五大寺の一つとされました。
”不退転の決意”なんてよく言いますが、不退寺を訪れると、言葉の由来に触れたような気が致します。
不退寺へのアクセスは、JR・近鉄奈良駅よりバス航空自衛隊・西大寺駅行き一条高校前不退寺口下車徒歩5分となっています。
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