采女神社は猿沢池のほとりに佇みます。
春日大社の末社であり、采女祭で有名な神社です。
采女神社の鳥居。
采女(うねめ)とは、天皇に給仕する女官たちの総称です。地方から奈良の都へ送られてきた娘たちの定員は66名だったと伝えられます。
年齢制限もあったようで、13歳以上30歳以下の娘さん達が”采女”として奉仕していました。容姿端麗で教養のある者だけが采女として採用されたようです。
采女神社の前に広がる猿沢池。
采女神社には悲しいお話が伝わっています。平安中期の歌物語「大和物語」に伝わる悲しい恋のお話です・・・。
天皇と一度だけ関係を持った采女。
その後、采女の想いとは裏腹に寵愛の薄れゆく天皇・・・。思い余った采女は、猿沢池のほとりの柳の木の枝に衣を掛け、入水自殺したと今に伝えられます。
采女神社のガイド。
かわいそうな采女の霊を慰めるため、9月の中秋の名月の日に采女祭が催されます。
空気の澄み渡った中秋の名月の日、全国各地で観月祭が催されますよね。さしずめ、奈良版の観月祭はこの采女祭ということになりますね。
采女神社には縁結びの看板も掲げられていました。叶わぬ恋に苦しんだ采女が、現代に生きる私たちを見守って下さっているのかもしれません。
管弦船がかがり火を灯し、猿沢池を回る采女祭の光景はあまりにも有名です。
猿沢池に雅楽の演奏が響き渡り、空には満月が浮かび上がります・・・。奈良市と姉妹都市の関係にある福島県郡山市のミスうねめや、地元のミス奈良もお祭りに華を添えます。さらに稚児らも加わった花扇奉納行列もお祭り気分を盛り上げます。
長さ2mの花扇には、秋の七草が綺麗に飾られます。時代衣装を身にまとって、JR奈良駅前から猿沢池まで練り歩く伝統行事です。
采女祭に浮かび上がる満月は、今となっては満ち足りた采女の心の中を表しているのでしょうか。そう願いたいものですね。
◇世界遺産の春日大社 采女神社から徒歩圏内!
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