近鉄奈良駅付近に東向(ひがしむき)という地名があります。平城京でいえば、外京六坊大路辺りになります。
ひがしむき商店街。
ひらがな表記というだけで、なんだか親近感を覚えてしまうのは私だけでしょうか。
興福寺の西側に、南北に続く一帯を東向と呼びます。
有名な興福寺五重塔。
室町時代の東向界隈では、人家が東向きに並んでいたと伝えられます。
東向エリアの愛称公募が行われた際、「都小路」という名前に一旦は決まったそうです。しかしながら、決定直前になって、奈良の都小路ではインパクトに乏しいということで、「ひがしむき」に命名されたいきさつを持ちます。
近鉄奈良駅を降りると、すぐ目の前に行基像の噴水広場があり、「ひがしむき商店街」が続いています・・・。
東を向いているから「ひがしむき」という分かりやすいネーミングですが、太陽が昇る東という方角にも由来しています。
商店街の東側には、興福寺もそうですが、若草山や春日といった奈良のシンボルが広がっています。
若草山の「若」や、春日の「春」は、四神における青龍を連想させます。四季の春、一日の早朝、人生の青春時代をイメージさせる方位です。
大和国一の宮「大神神社」でも太陽神が祀られています。三輪山平等寺に向かう途中には、日向神社という太陽神との関係を匂わせる神社があります。大神神社境内には、撫でるとご利益があるとされる「なでうさぎ」が鎮座しています。
子丑寅の十二支を時計の針で表すと、うさぎの卯は午前6時を指します。四神でいうところの春、早朝、青春時代とリンクしています。
日に向かう「日向」、東に向かう「東向」。
東向きは縁起のいい方角なんですね。
ひがしむき商店街で、奈良名産の鹿のふんを見つけました。
東向の西方には小西町があります。
小西町の「小」は美称で、東向町の西を示す方位地名です。
ひがしむき商店街と並行するように、小西さくら通り商店街が通ります。ひがしむき商店街に比べて、小西さくら通り商店街の方が新しく、粋なお店が集まっているような気がします。
東向(ひがしむき)の地名由来をご案内致しました。
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