明日香村稲渕と栢森に於いて、毎年1月に行われる勧請綱掛神事をご案内致します。
飛鳥川に架け渡される男綱と女綱。
勧請橋に渡された男綱。
藁で模った男性のシンボルが印象的です。
明日香村には人の陰部を模ったモノがたくさんありますよね。飛鳥坐神社の陰陽石や祝戸地区のマラ石などは、飛鳥のミステリーを色濃く深めていきます。
男綱の張られた勧請橋の横にありました。
神奈備の郷 稲渕と書かれていますね。
神奈備とは神様の鎮座する場所を意味します。
男綱と女綱を架け渡すことによって、村の中に邪悪なものを入れないという目的があるようです。
五穀豊穣、子孫繁栄を願う意味もありますが、聖なる領域の確保という意味合いが強いようですね。
勧請橋。
車も往来することのできる橋です。
勧請橋に差し掛かると、飛鳥川上流に向かって左手に男綱が見えてきます。
この道をずっと飛鳥川に沿って登って行くと、栢森地区に入り、道路右手に女性のシンボルを模った女綱が見えて参ります。
こちらが女綱。
さらに奥へ進むと、吉野へ抜ける芋峠へと入って行きます。
村へ邪悪なものを入れない結界としての役割・・・果たして勧請縄は結界の役目を担っているのでしょうか?
そういえば、明日香村にある亀石やマラ石も、結界としての役割を果たしていたのではないかという説もあります。古代の謎は深まるばかりですね。
男綱の架け替えは、毎年成人の日に執り行われます。
一方の女綱は1月11日と決まっています。
”オツナサン”と呼ばれる恒例の正月神事ですが、男綱は神式、女綱は仏式に則って執り行われます。
男綱の勧請綱掛神事は、飛鳥川に架かる神所橋に祭壇を設けて厳かに催されます。女綱の方は、福石と呼ばれる石の上に祭壇を設けます。
奥飛鳥に伝わるお正月恒例の伝統行事。
かねてより温めていた飛鳥の謎に少しでも近づくことができるかもしれませんね。
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