奈良県内にはポックリ信仰が息づいています。
長岳寺のポックリ地蔵尊、傘堂のポックリ信仰、ポックリ寺と呼ばれる吉田寺などなど・・・ポックリと奈良県は深い縁で結ばれているようです。
ぽっくり寺の名で親しまれる吉田寺本堂。
そもそも、ポックリという言葉の語源はどこにあるのでしょうか?
長寿社会の到来により、ベストセラー本の中にも”ポックリ”という文字を目にする機会が増えて参りました。
ポックリ名人。 | |
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「ポックリ名人」という題名の本。
医学博士の帯津良一氏による著作です。
ポックリ名人に学ぶ食養生、ポックリ名人の呼吸法などが紹介されています。エンディングノートも収録されており、実用的なポックリ本となっています。
吉田寺のご本尊は丈六阿弥陀如来様です。
極楽往生を願う人々の信仰を集めています。
吉田寺の放生池。
ポックリの語源は大和言葉の「保久利」に由来するという説があります。
念仏を唱えることで ”久しくご利益が保たれる” という意味があるそうです。臨終の際に、阿弥陀様が迎えに来られ、保久利往生するという浄土信仰の教えです。
吉田寺の鐘楼。
ポックリの語源には諸説あって、未だに定説と言われるものはありませんが、その他の語源説もご紹介させて頂きます。
京都の言葉に「ほっこり」という和やかな雰囲気を感じさせる方言がありますが、その「ほっこり」が転じて「ぽっくり」になったという説です。
ポックリという言葉には幸せでのんびりしたイメージがありますから、ほっこり説もあっていいのかもしれませんね。
あるいは女児用の下駄である木履(ボクリ)に由来するという考え方もあります。ボクリ→ボックリ→ポックリという変遷を辿ることになります。
木履を履いて歩く音が、ぽっくりぽっくりと聞こえたのでしょうね。
ポックリを漢字表記で、「補苦離」「歩苦離」と表すこともあるようです。諸説紛々でなかなか面白いですよね(笑)
法隆寺から徒歩圏内の吉田寺にお参りすると、下のお世話になることなくポックリ往生することができると云われています。ポックリの語源を念頭に置きながら、感謝の気持ちを持ってご参拝されてみてはいかがでしょうか?
◇ぽっくり寺の吉田寺 ポックリ往生の寺!
〒633-0001 奈良県桜井市三輪459
大神神社御用達 奈良の旅館 料理旅館大正楼
TEL:0744-42-6003 (22時まで宿泊予約直通)
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