飛鳥地方には不思議な石造物が数多く存在しますが、その中に人頭石というミステリアスな石があります。
光永寺の人頭石。
人面石とも呼ばれています。
場所は高取町観覚寺。
両界曼荼羅で知られる子嶋寺と同じ住所ですね。
真正面から見るとこんな感じです。
顔の左半分だけが彫られていて、右半分はのっぺらぼうです。
光永寺。
人頭石は光永寺(浄土真宗本願寺派)さんの敷地内にあります。
左側に植込みの垣根がありますが、その内側に人頭石は佇みます。
光永寺の垣根です。
歴史的風情に満ちた「高取れんじの道」の東側に佇む光永寺。山門は奥の方にあり、その手前左側に緑の映える垣根が見えます。この向こう側はお寺の方のお住いだと思われるのですが、その庭先に人頭石があります。
彫りの深い顔が描かれています。
明らかに日本人の顔ではありませんよね。
7世紀中頃に造られた石造物だそうです。
松本清張氏の小説「ペルセポリスから飛鳥へ」の中で、ペルシャのゾロアスター教文化と飛鳥との関係が触れられています。
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推測に過ぎませんが、人頭石のモデルはペルシャ人ではないかと思われます。いかがでしょうか?
橿原市の白橿にある益田岩船も、ゾロアスター教徒の拝火台ではないかとする説があったのを思い出します。
人頭石の傍らに置かれていた飛鳥石(あすかいし)。
石の中に黒い部分がありますよね。
これが飛鳥石の特徴なんだそうです。
現在は手水石として利用されている人頭石。
光永寺さんの所有になっている、大変貴重な石造物を拝ませて頂く幸運に預かりました。
光永寺の法話案内。
人頭石見学の数年後に、再び光永寺の門前を通りかかった時に掲示されていました。
「永代経法要」と題されていますね。
昼座終了後には雅楽演奏会、そして夜座終了後には定例門信徒総会が開かれるようです。高取の城下町には子嶋寺をはじめ、光永寺さんのような魅力的なお寺も存在していることを忘れてはなりません。
飛鳥の人頭石は光永寺にあり。
飛鳥散策の見所の一つであることに間違いはありません。
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