奈良歴史ウォーク大正楼

ホテルに泊まると感じますが、その客室はまるで密室です。

閉ざされた空間。

セキュリティや安全性を考慮すればその方が良いのかもしれませんが、なんだか肩身の狭い思いがします。

その点、和風旅館の場合は通気性に優れているのではないでしょうか。

建物の端から端までを風が抜け通る・・・そんな開放感があります。

自然と一体化した柱の文化とも表現されます。

和風旅館が柱の文化を基礎にしているのに対して、ホテルは壁の文化ということになりましょうか。

客室と客室がきっちりと区分けされ、外界と建物の境界線が実にはっきりしています。

和風旅館と洋風ホテルでは、根本的に建物の構造が異なります。

外国人旅行客の方々は、無意識の内にそんなことを感じ取っておられるのかもしれませんね。

和風旅館の長所もあれば、もちろん短所もあるかと思われます。

例えばいくら暖房が入っていても、真冬の寒さはホテルに比べればこたえます。

夏には蚊に遭遇したりと・・・（笑）

自然との一体感も味わえますが、その分多少の不便は感じることもあります。

便利な生活に慣れ切ってしまった私たちですが、和風旅館は普段では体験できない非日常空間を提供してくれます。

和風旅館にはやっぱり味がありますね。