室生寺と仏隆寺。
山深い地にある奈良県宇陀市の名刹。
仏隆寺には室生寺の南門として栄えた歴史があります。
室生寺金堂。
室生寺には東西南北に4つの門があったと伝えられています。
東は田口の長楽寺、南は赤埴の仏隆寺、西は大野の大野寺、北は名張の丈六寺。
室生寺を囲む四門から内側は聖域とされていました。
それぞれの門から、峻嶮な山を越え、谷を渉って奥深い室生寺へと向かいました。
仏隆寺の境内。
お寺の伽藍配置を見れば分かりますが、大体南門は正門になっていますよね。
仏隆寺は室生寺の正門であったわけです。
仏隆寺の駐車場脇には、室生寺への道標が立っています。
仏隆寺の本堂。
本堂の裏に十三重塔(石塔)が立っています。
天然記念物の古桜で知られる仏隆寺は、桜の季節になると多くの参拝客で賑わいを見せます。
日本最小の称号を持つ室生寺五重塔。
国宝に指定されています。
お寺に参詣するということは、間違いなく一日仕事であったわけです。
ややもすれば、泊まりがけということもあったのかもしれません。
厳しい自然環境の中にひっそりと佇む室生寺独特の空気が伝わって参ります。
室生寺金堂へと続く鎧坂。
そういえば、仏隆寺にも長い石段がありましたよね。
境内へ向かって直線に伸びている197段の石段。
鎧坂はそんなに長くありませんが、仏隆寺の石段を彷彿とさせるものがあります。
その昔、京都清水寺の参詣においては、六道と呼ばれる風葬の地を通らなければなりませんでした。
人の死骸があちこちに見られる参道は、想像を絶するものだったに違いありません。
交通機関の発達した現代では、お寺へのアクセスも便利になりました。
ちょっと空いた時間に、ササッと参詣を済ませることができます。果たしてこれで良いのでしょうか?
室生寺と仏隆寺の関係を考察するにつけ、人とお寺との関係を今一度見直してみたいなと思った次第です。
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