仏足石とは、崇拝の対象としてのお釈迦様を象徴しています。
まだ仏像のない時代に、仏足石は仏様の代わりをしていたということになりますね。
安倍文殊院の文殊池に浮かぶ仲麻呂堂。
仏像というのは、ある意味、仏様の似せ姿ですので「偶像崇拝」ということになります。
お釈迦様の死後、しばらくの間は仏像が造られていませんでした。
仏像の代わりに、その足跡を拝んでいたのです。
イスラム教では偶像崇拝が禁止されていますよね。
具体的に形を伴ったものを崇拝しない宗教ということになるでしょうか。初期の頃の仏教にも、イスラム教によく似た風潮があったのではないでしょうか。
こちらは京都の智積院にある仏足石。
お釈迦様の足は偏平足だった・・・五木寛之さんの名著「百寺巡礼」には、そのような記述があります。
人々を救うためにあちこちを歩き回った足ではないか。
かなりの距離を歩き回った跡の感じられる、分厚い足をしておられる。
斑鳩にある中宮寺の国宝、半跏思惟像の足も偏平足なんだそうです。
あんなに女性的で、優美なお姿をしておられる半跏思惟像でさえも、そのおみ足は分厚く、まるで働き者の農家のお嫁さんのようである・・・と。
長谷寺の十一面観音菩薩立像を思い出します。
地蔵菩薩の象徴である「錫杖」を右手に持っておられる観音様です。杖をついて、人々の救済のために諸国を行脚する。
長谷寺の大観音も、ひょっとすると偏平足でいらっしゃるのかもしれませんね。
仏足石を見つめていると、仏様のありがたい慈悲の心が伝わって参ります。
◇錫杖とは 長谷寺大観音の右手に注目!
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