新薬師寺の伐折羅大将をご案内致します。
新薬師寺の本堂に安置された十二神将。
十二神将の中でも、伐折羅大将立像の鬼気迫る表情は圧巻です。
新薬師寺のポスターから撮影させて頂きました。
十二神将とは、薬師如来の世界とそれを信仰する人々を守る12人の武将のことを指します。1人の武将につき7,000人の眷属(けんぞく)を従えていると云われます。
ご本尊の薬師如来坐像を取り囲むように、伐折羅大将をはじめとする十二神将が立ち並びます。
仏像の配置からも、薬師如来の世界を守っていることがうかがえます。
伐折羅(バザラ)とは、梵語のvajra に由来しています。訳せば「金剛大将」となります。
勢至菩薩を本地とする戌の刻の護法神です。
憤怒相を表し、頭上に狗(いぬ)頭を頂きます。左手は腰を押さえて、右手に剣を持つと言います。新薬師寺のバザラを見ていると、少し違っている点もあるようですが、悪魔をも震え上がらせるようなその厳しい表情に共通点を見出します。
8月の末頃になると、毎年奈良市内でバサラ祭りが催されますが、あの「婆娑羅(ばさら)」は伐折羅(バザラ)から来ています。”バサラとバザラ” ですから、少しだけ発音に違いがあります。お祭りの方は清音ですが、十二神将の名前は濁音であることに注意が必要です。
新薬師寺の本堂。
かつては食堂として使われていた、創建以来の建物です。入母屋造り、本瓦葺の天平建築で、国宝にも指定されています。
新薬師寺境内に咲く桜と本堂。
本堂の中に薬師如来坐像と十二神将が安置されています。
仏像愛好家にも人気のバザラ大将。
一般的には脆いと言われる塑像ですが、長きに渡って守られてきた奇跡を想います。荒々しい表情のバザラ大将と、やんちゃな雰囲気のバサラ祭りが重なります。
新薬師寺の南門から本堂を望みます。
南門の入口脇に、十二神将の伐折羅大将の写真が置かれていました。
ツツジの花。
満開とまではいきませんが、徐々に咲き始めているようです。
境内には色々な花が咲いています。
秋の萩で有名な新薬師寺ですが、春から初夏にかけて、境内は華やかに彩られていました。
国宝に指定されている伐折羅大将立像(天平時代の塑像)。
甲冑を身にまとい、右手には剣を持っています。
ご本尊である国宝の薬師如来坐像を見上げていると、本堂の片隅の方で、新薬師寺を案内するビデオが流れていました。
十二神将が造られた当初は、極彩色に彩られていたそうです。色が剥げ落ちた今も、荘厳な雰囲気が漂いますが、当初はまた違った趣があったんでしょうね。
本堂東側のステンドグラス。
瑠璃光で満たされた、荘厳な空間を生み出すためのアイディアなんだそうです。
阿弥陀如来が西方極楽浄土(死後の世界)を約束しているのに対し、薬師如来は東方浄瑠璃世界(生きている今の世界)を約束します。
十二支の守護神としても知られる十二神将。
新薬師寺の指定では、伐折羅大将は戌歳生まれの守護神とされています。
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